次回は05月07日(木)19時46分に満月になります。
満月のときの太陽の度数は、牡牛座18度。
サビアンシンボルは 「バックを窓から外に出している女」。
ここでは、そのバックの中身を空にして、窓から外にゴミを払いのけているような様子をうかがうことができます。つまり、それまで溜め込んでいたものを開放する姿が描かれています。
満月の月の度数は、蠍座18度。
サビアンシンボルは 「豪華な秋色の森」。
ここでは、落ち葉が土になり、再び養分として植物に取り込まれて行くような自然界のサイクルが描かれています。
満月はお願い事やいろいろな事が現実になるときです。そのときに形になるのは満月の「月」のほうといわれていて、この5月の牡牛座にある太陽が輝く世界では、蠍座にある「月」のほうが現実化していきます。蠍座が受け持つ事象は、絆(きずな)、根本改革、変容、秘密、底力などなど、一対一の深い関係性の豊かさを求めるサインです。
それでは満月の太陽は何の役割も果たしていないのかというと、そうではありません。春夏秋冬という四季の季節感と密接な関わりを持っていて、全体の光景をひとつにまとめあげるパワーを持っています。ただ「月」と比べると抽象的といいますか、「こっちに向かって伸びてくるんだよ~」という感じに、上昇を促すパワーとなっています。
ですが、よくよく見るとどの満月も、太陽と月とが共通したテーマを持っていることに気が付きます。たとえばそれは、今回の満月においては18度という度数に関連したものでもありますが、「潜在意識(無意識)とも仲良く」というテーマになります。これは、タロットの大アルカナの18番「月」のカードが表していることにも共通します。
たとえば今回の満月の太陽の牡牛座18度のサビアンシンボルでは、心の中にあるいろいろな思いを外に出したり、意識の光を当てることで、より深い記憶に触れることが描かれています。また満月の月の蠍座18度のサビアンシンボルも、普段は無意識の中に押し込んでいる、内面の世界の真実に意識の光を当てることが描かれています。
今回の満月の蠍座18度のサビアンシンボルでは、落ち葉が土になり、再び養分として植物に取り込まれて行くような偉大な自然界のサイクルが描かれています。この大いなる自然界のサイクルは、蠍座においては、人の一生の生と死との摂理にまで、その連想の翼を深めていきます。
秋になると落葉樹が色づいて、そしてやがてハラハラと風に吹かれて地面に落ちて行くようすは、人生のシニアの時代にもリンクする光景です。誰もがいつかは人生に終わりが来ることはわかっているけれど、いつもそのことを直視しているわけではなくて、いつもは忘れてしまっています。いつもそのことと直面し続けるのはつらいことでもあるからです。
だけど、自然界の大きなサイクルのなかに人の一生を重ね合わせた時に、落葉樹の葉っぱたちも私たち人間も、大いなる節理のサイクルの中で守られているようにも感じられてきます。誰もが避けることのできない道、誰もが通る道であるわけだから、それはそんなに悪いことだけなのでは無いはず。という希望も湧いてきたりもしますね。
この満月の星配置を見てみると、この牡牛座と蠍座が持っている重たいテーマに対して、まるで痛み止めのように魚座に支配星回帰した海王星が調停のアスペクトを取っていることがわかります。魚座の海王星は、やっぱりとてもやさしいなと感じます。
そして、太陽と月のそれぞれの18度の度数のドデカテモリーのなかには、牡牛座と蠍座というズッシリとした「重さ」や「手ごたえ」から、射手座と双子座という「軽さ」や「解放感」への移行を見つけ出すこともできます。
潜在意識(無意識)と仲良くといったときに、個人の中の今回の人生の記憶だけではなくて、人類が持ってきた集合無意識の古い記憶、そしてまたアカシックレコードにまで触れることもあるかも知れません。この占星術のゾディアックやサビアンシンボルの中に、それらは眠っているという人もいます。
そのような深くて古いものに触れることで、そこに意識の光が当たります。そのことによって重さから解放されて軽さに向かう変容が始まります。
どうぞたくさんの人たちが、たくさんのやさしさと叡智に出会える満月になりますように。そして平穏な日常への祈りが届いて、静かな暮らしと確かな結び付きが守られて行きますように。今回も星のナビゲートを参考により良い満月をお迎えくださいね。
木曜日の午後担当
今季洋より。
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